オールオン4とは?向いている人やメリット・デメリット

お役立ち情報

オールオン4はインプラント治療の一種です。

インプラント治療は聞いたことがあっても、オールオン4は聞いたことがなくどんな治療か知らないという人もいるでしょう。

オールオン4に対応していない歯科医院もあるため、歯科医師から提案されることすらない可能性もあります。

しかし、大切な歯の治療の選択肢を増やすために、オールオン4への理解を深めたいと思っている人も多いはずです。

そこでこの記事では、オールオン4がどのような治療なのか知りたい人のために、概要やメリット・デメリットなどについて解説しています。

どういう口腔状態の人に向いている治療法なのかについてもまとめていますので、ぜひ治療法を検討する参考にしてください。

オールオン4とは

日本でオールオン4が導入されたのは2011年頃で、現在も最先端の歯科治療です。

それでは、オールオン4がどのような歯科治療なのかみていきましょう。

オールオン4は、片顎全ての歯となる全12本の人工歯を、最小4本のインプラントで支える治療法のことです。

顎の骨の既存状態によっては、インプラントは4本ではなく、5本や6本になる可能性もあります。

それまで使用していた入れ歯などは手術の直前まで使用して良く、手術当日から仮歯で食事をとることが可能です。

抜歯から仮歯の装着までをたった1日で行える画期的な治療法のため、即日インプラントとも呼ばれています。

オールオン4はどんな人に向いている?

これまでのインプラント治療に比べると、オールオン4は経済的、身体的な負担が軽減されると人気があります。

それでは、どのような人に向いている治療法なのかをご紹介しましょう。

総入れ歯を使用している人

総入れ歯が合わずに、噛みづらさや発音のしにくさに苦労している人にはオールオン4がおすすめです。

人工歯を顎の骨にインプラントで固定するので、入れ歯に比べて安定感があり、取り外してお手入れをする必要もありません。

現在残っている歯を今後残すのが難しい人

現在歯が残っていても、虫歯や歯周病などの悪化が考えられ、結果的に抜歯をしなければならない可能性のある人にも向いています。

また、残っている歯を生かしておけないほど損傷がひどいケースでは、抜歯することでオールオン4を施すことも可能です。

費用を抑えたい人

インプラント治療では、1本の歯に1本のインプラントを埋め込みます。

一方、オールオン4は、人工歯全体を支えるのは最小4本のインプラントで良いため、高額であるインプラントの費用負担を抑えることが可能です。

顎の骨が少ない人

インプラント治療をするには、歯の数だけインプラントを埋め込むため、ある程度の顎の骨の厚みが均等に必要です。

その点、オールオン4は4~6本分のインプラントと本数が少なくてすむため、顎の骨の厚みがある場所を選んで埋め込めます。

また、斜め向きに長めのインプラントを埋め込めるので、顎の骨が薄かったり少なかったりする人でも固定することが可能なケースが多いです。

オールオン4のメリット

オールオン4には、多くのメリットが期待できます。

数あるメリットの中から、主要なものをピックアップしましょう。

身体的な負担の軽減

インプラント数が少なくて良いオールオン4は、通常のインプラントに比べて圧倒的に治療期間が短いのが特徴です。

また、骨が薄い場合に骨移植が必要なインプラントと異なり、骨が薄くても移植をせずに治療を受けられるケースが多くみられます。

治療が短期間であることや治療に必要な手術が少ないことから、身体的な負担を軽減できるといえます。

しっかりと噛める

入れ歯やブリッジは噛む力が拡散するため、食事の際などに天然の歯のような噛み心地の良さを感じられないという人が多いようです。

一方で、オールオン4はチタン製の歯根を顎の骨に埋め込み骨と結合させるため、噛んだ際の感触がダイレクトに脳に伝わります。

骨に固定されているため、天然の歯に近いリアルな噛み心地で食事を楽しめるのも特徴です。

すぐに歯が入る

オールオン4の手術は、通常1回で終了します。

最小4本のインプラントの埋め込みと、それに連結する仮歯の装着を同時に行えるからです。

何度も手術や治療を受ける必要がなく、手術したその日から仮歯で食事を楽しめます。

費用が抑えられる

インプラント治療の場合、埋め込む本数分のインプラント費用がかかるため、治療費はその分高額になります。

しかし、オールオン4の場合は、片顎12本の人工歯を最小4本のインプラントで支えることが可能です。

つまり、片顎4本分のインプラント費用に残りの人工歯部分の費用が加わる計算になります。

片顎の歯を全てインプラントすることと比べると、断然オールオン4のほうが費用面の負担を抑えられるでしょう。

オールオン4のデメリット

たくさんのメリットがあるオールオン4ですが、もちろんデメリットもあります。

デメリットも把握し、納得した上で治療法を選びましょう。

歯が残っている場合、治療できない

オールオン4は、最小4本のインプラントで、連結した片顎全ての人工歯を支える治療法のため、装着部分に自分の歯が残っていると適用できません。

抜歯しなければならない

上記の理由から、残っている歯がたとえ健康であってもオールオン4を実施するためには、装着部分に残っている歯を全て抜く必要があります。

残っている歯が機能していない場合や他の歯へ悪影響がある場合などには、抜歯してオールオン4をするほうが良いケースもあるでしょう。

外科手術が必要な場合がある

基本的には、顎の骨が薄くても、斜めの角度で長めにインプラントを埋め込むことでオールオン4を行うことは可能です。

しかし、あまりにも骨の量が少なくなっていると、インプラントの埋め込みができないケースもあります。

その場合には、骨の移植や骨の厚みを復活させる骨造成などの外科手術を受ける必要があるでしょう。

保険適用外

オールオン4は、保険適用外の歯科治療です。

総入れ歯など保険が適用される歯科治療と比べると費用は高額になります。

ただし、同じ本数のインプラントを埋め込むことを考えると、歯科医院によっては費用を半分以下に抑えることも可能です。

医療費控除やデンタルローンなどを活用することで、自分に合った支払方法を見つけましょう。

オールオン4の流れ

どのような流れでオールオン4の準備や治療が行われるのかの一例をご紹介します。

検査と準備

骨の質や量、骨密度など治療に必要なデータを集めるために、レントゲンやCTの撮影を行います。

抜歯や骨移植の必要性などを踏まえた治療計画書を作成し、詳しく説明を受けます。

この時、治療の内容をしっかり理解し、治療にかかる費用や期間が納得できる計画になっているかを確認してから治療にのぞむようにしましょう。

治療計画が決定したら、人工歯を作るための口内の型取りや嚙み合わせをチェックします。

手術の際に装着する仮歯の作製も始まります。

インプラントの埋め込み

骨移植などが必要ない場合には、一度の手術で抜歯とインプラントの埋め込みを同時に行います。

インプラントに連結する仮歯の準備を兼ね、術後に休憩時間が設けられています。

仮歯を取り付ける

休憩後に、片顎全ての連結された仮歯を装着します。

しかし、口腔内の状態によっては手術当日に仮歯が装着できないこともあります。

また、手術時に静脈内鎮静法などを用いるケースでは、ふらつきや眠気が起こることもあるので、車の運転は控えるように注意しましょう。

結合期間

埋め込んだインプラントと骨が結合するまでに約3~6ヶ月かかります。

通常は、6ヶ月ほど使用感などを確かめながら骨との結合を待つ歯科医院が多いです。

その間、仮歯を使用しながら噛み合わせ具合などを確認しましょう。

最終的な人工歯の取り付け

無事にインプラントと骨との結合ができ、噛み合わせの最終チェックなどを終えたら、いよいよ人工歯の装着です。

最終的に装着する人工歯は、仮歯よりも強度があり、見た目が自然でより美しい仕上がりになります。

このあとも定期的に歯科医院でメンテナンスを続ける必要があります。

また、オールオン4を長期にわたって機能維持させるためには日々のセルフケアも大切ですので、しっかりと口の健康維持につとめましょう。

オールオン4には信頼できる歯科医院を選ぼう

オールオン4のメリットやデメリットを理解し、治療の選択肢として検討するための参考になりましたでしょうか?

治療は手術だけでなく、術前の検査や術後の定期的なメンテナンスなどもあるため、信頼でき長く寄り添ってくれる歯科医院を選ぶことが大切です。

団地会館歯科クリニックは、インプラント治療における豊富な実績があり、その技術を活かしたオールオン4の治療も行っています。

術前のCT撮影などの精密検査や手術時の静脈鎮静など、安心して治療にのぞんでいただくための設備も整っています。

オールオン4について詳しく知りたい方やご自分の口腔状態に適した治療法をお探しの方は、ぜひお気軽にご相談ください。