インプラントと歯周病 歯槽膿漏との関係 癒着不良について

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歯周病 歯槽膿漏の歯肉内部 骨の内部で今日も元気に細菌が活発に活動しています。歯垢1g中 10の10~12乗個位居ると言われている。当然唾液中にも多数細菌は多数存在しています。糞便に近い数の細菌が骨の中で活動している。当然骨の中なので血流に乗って全身に活動を広げる。

歯周病菌は、歯周病の主な原因となる細菌群で、歯周組織に炎症を引き起こします。これらの菌は、歯と歯茎の間のポケットや歯垢に生息し、口腔内の環境が悪化することで増殖します。以下に、代表的な歯周病菌とその特徴について説明します。

代表的な歯周病菌

  1. ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)
    • 特徴:この菌はグラム陰性の嫌気性細菌で、歯周病の進行に大きな役割を果たします。強力な炎症誘発性を持ち、免疫システムを回避する能力があります。
    • 影響:歯周ポケットの形成や歯槽骨の破壊を引き起こし、重度の歯周炎に関与します。
  2. トレポネーマ・デンティコラ(Treponema denticola)
    • 特徴:螺旋状のグラム陰性菌で、運動性が高く、歯周ポケット内を自由に移動します。プロテアーゼなどの酵素を産生し、組織破壊を引き起こします。
    • 影響:他の歯周病菌と共にバイオフィルムを形成し、歯周病の進行を助長します。
  3. タネレラ・フォーサイシア(Tannerella forsythia)
    • 特徴:グラム陰性の嫌気性細菌で、口腔内の炎症を引き起こします。歯周病の重症度と強く関連しています。
    • 影響:歯周ポケットの深さを増加させ、歯槽骨の破壊を促進します。
  4. アグリゲティバクター・アクチノミセテムコミタンス(Aggregatibacter actinomycetemcomitans)
    • 特徴:グラム陰性の好気性または通性嫌気性細菌で、特に侵襲性歯周炎に関連しています。
    • 影響:若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)に多く見られ、急速な歯槽骨の破壊を引き起こします。

歯周病菌の働きとその影響

歯周病菌は、歯周ポケット内でバイオフィルムと呼ばれる細菌の集合体を形成し、自己防御機能を持ちます。このバイオフィルムは、歯科用の清掃では除去しにくく、抗生物質の効果も低下します。

  1. 炎症の誘発
    • 歯周病菌は、宿主の免疫応答を引き起こし、歯肉の炎症(歯肉炎)を誘発します。進行すると歯周炎となり、歯周ポケットが深くなり、歯槽骨が破壊されます。
  2. 毒素の産生
    • 歯周病菌は、リポポリサッカライド(LPS)やプロテアーゼなどの毒素を産生し、組織破壊と炎症を引き起こします。
  3. 免疫応答の回避
    • 歯周病菌は、宿主の免疫システムを回避するためのメカニズムを持っています。例えば、Porphyromonas gingivalisは、免疫細胞の働きを阻害し、感染の持続を可能にします。

歯周病は、口腔内の細菌によって引き起こされる歯周組織(歯を支える組織)の炎症です。この病気は歯肉炎から始まり、進行すると歯周炎となり、最終的には歯を失う原因となることがあります。しかし、歯周病の影響は口腔内だけに留まらず、全身に広がる可能性があります。

歯周病が全身に及ぼす影響

  1. 心血管疾患
    • 歯周病の細菌や炎症性因子が血流に入り込むことで、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中のリスクが増加することがあります。炎症性因子が血管内皮にダメージを与えるため、動脈硬化を促進する可能性があります。
  2. 糖尿病
    • 糖尿病と歯周病は相互に影響し合います。糖尿病は歯周病のリスクを高め、逆に歯周病の炎症は血糖コントロールを悪化させることがあります。炎症によりインスリン抵抗性が高まることが原因とされています。
  3. 呼吸器疾患
    • 歯周病菌が誤嚥されることで、肺炎や慢性閉塞性肺疾患(COPD)のリスクが増加する可能性があります。特に高齢者や免疫力が低下している人にとっては重大な問題です。
  4. 妊娠合併症
    • 妊婦の歯周病は早産や低体重児出産のリスクを高めることがあります。これは、歯周病菌やその産生する毒素が血流に入り、胎盤に影響を及ぼすためです。
  5. アルツハイマー病
    • 歯周病菌が脳内に侵入することで、アルツハイマー病のリスクを高める可能性があるとの研究もあります。炎症性因子が脳内の神経細胞にダメージを与えるためと考えられています。

歯周病は、インプラント治療の成功率や長期的な安定性に大きな影響を与える可能性があります。インプラントの癒着(オッセオインテグレーション)は、インプラントと顎骨が直接結合するプロセスであり、このプロセスが成功することでインプラントは機能的に安定します。しかし、歯周病が存在する場合、この癒着確率が低下することがあります。

歯周病によるインプラント癒着の影響

  1. 炎症の持続
    • 歯周病菌が存在することで、インプラント周囲の組織に炎症が持続します。この炎症は、骨再生を妨げ、インプラントと骨の結合を阻害します。
  2. 骨吸収の促進
    • 歯周病菌が産生する毒素や炎症性因子により、骨吸収が促進されます。これにより、インプラントの初期固定が不安定になり、長期的な成功率が低下します。
  3. インプラント周囲炎のリスク
    • 歯周病患者はインプラント周囲炎(インプラントの周囲に起こる炎症性疾患)のリスクが高くなります。インプラント周囲炎は、インプラントの周囲の骨を破壊し、インプラントの安定性を脅かします。

インプラント治療の成功を高めるための対策

歯周病がインプラント治療に与える影響を最小限に抑えるためには、以下の対策が重要です。

  1. 徹底した口腔衛生管理
    • インプラント手術前後には、徹底した口腔衛生管理が必要です。歯科医師や歯科衛生士の指導のもと、正しいブラッシングやフロッシングを行い、口腔内の清潔を保ちます。
  2. 歯周病の治療
    • インプラント手術前に、歯周病の治療を完了させることが重要です。スケーリングやルートプレーニング、抗生物質の使用などを通じて、歯周病菌を徹底的に除去します。
  3. 定期的なメンテナンス
    • インプラント手術後も、定期的な歯科検診とプロフェッショナルクリーニングを受けることで、インプラント周囲の健康を維持します。これにより、インプラント周囲炎の早期発見と予防が可能となります。
  4. 喫煙の禁止
    • 喫煙はインプラントの癒着確率を大幅に低下させるため、禁煙が強く推奨されます。喫煙者は非喫煙者に比べ、インプラント治療の成功率が低くなることが知られています。
  5. 健康的な生活習慣
    • バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理など、全身の健康を維持することがインプラント治療の成功にも寄与します。

歯周病の存在がインプラント治療に及ぼす影響は無視できないため、治療前に歯周病を適切に管理し、治療後も定期的なメンテナンスを怠らないことが重要です。