上顎洞までの距離が無い場合のインプラント サイナスリフト

インプラント インプラント
インプラント埋入

サイナスリフト(Sinus Lift)とは、上顎洞(サイナス)の底部を上げることで、インプラントを埋入するための骨の量を増やす手術です。上顎の奥歯の部位で骨の高さが不足している場合に行われます。この手術によって、上顎洞が近くにあるためにインプラントを埋入できない患者にも、インプラント治療が可能になります。

サイナスリフトの方法

  1. 外科的アプローチの選定:上顎洞までの距離が通常5mm以下の時行う
  2. 歯茎の横からアプローチして骨を開き、上顎洞の膜を持ち上げて骨移植を行う方法。
  3. 上顎洞の膜を持ち上げる: 上顎洞の底部を持ち上げて、空間を作ります。このとき、上顎洞の膜を破らないように注意が必要です。
  4. 骨移植: 人工骨や自家骨などの骨移植材を挿入し、持ち上げた上顎洞の底部を埋めます。これにより、インプラントを支える十分な骨の高さが得られます。
  5. インプラント埋入: 骨移植が完了した後、インプラントを埋入します。場合によっては、骨移植とインプラント埋入を同時に行うこともありますが、骨の成長を待ってからインプラントを埋入する方が上顎洞炎を起こしていない事を確認しているので安全です。

サイナスリフトの適応と利点

  • 適応:
    • 上顎の奥歯にインプラントを埋入するための十分な骨がない場合。
    • 上顎洞が大きく、骨の高さが不足している場合。
  • 利点:
    • インプラント治療の成功率が向上する。
    • 骨の不足によりインプラント治療が難しい患者にも対応できる。

手術のリスクと合併症

  • リスク:
    • 上顎洞の膜が破れること。
    • 感染症。
    • 骨移植材の骨との馴染み具合。
  • 合併症:
    • 上顎洞炎。
    • 出血や腫れ。
    • 手術部位の痛み。