口の中のガンについて

投稿者: | 2010年5月14日

Q.口の中のガンがあると聞きましたが、よくあることなのでしょうか?
A.歯科クリニックを開業して20年ほどたちますが、今までに数名、口の中のガンの症例がありました。どの人も歯の治療で来られて偶然わかったというケースです。
 1人は舌の下に潰傷があって、見るからに異常なしこりがありました。大きな病院を紹介しましたが、「歯科だからたいしたことはない」と言い、プイと横を向いて帰られました。半年後に「息ができない」と言って来られたときは、手のほどこしようのないほど大きくなっていました。舌ガンです。
 上顎ガンの方もいました。口蓋にまで広がっていて、組織が浸潤しているのですぐに異常とわかるんですね。口の中のケガやおできは、たいしたことないと思われるようで、気にしない人が多いようですが、やわらかい組織でできているので、異常細胞が侵入すると広がりやすい特徴をもっているんです。上顎ガンでは、短期問に脳やリンパ、肺に転移してしまうこともあります。骨は再生しないので、インプラント体で入れ歯のようなものをつくってはめこんだり、ほかから骨を移植したりと、場所が場所ですから手術はけっこう大がかりで、アゴの大部分がなくなってしまうこともあります。ガンがかなり大きくなっても痛みなどの自覚症状はほとんどなく、腫れてきたかなという程度。歯に問題がなくても、半年~1年に1度は、歯の健診を受けることをすすめます。