入れ歯が合わなくなってしまった

投稿者: | 2010年5月14日

Q.病気をしてからだがやせたら入れ歯が合わなくなってしまいました。もう3個めなのです。インプラントに興味があるのですが保険が利かないのはやはりネックです。
A.義歯の始まりは江戸時代ぐらいまでさかのぼります。木を削り出して入れ歯状のものを□の中に入れていたとも聞きます。型取り材と樹脂の進歩で、現在のようにある程度その人に合うような義歯が筒単にできるようになったのは昭和に入ってからのことです。
 入れ歯がどうしても満足できないというのは、使う人の感覚的なこともありますが、入れ歯はやはり入れ歯でしかなく、限界があるということも知っておいてください。歯の床ごと入れるあんなに大きいものは、口の中に入れてしっくりくるわけがない。入によっては、入れたそばから嘔吐感もあります。個人的には入れ歯は入れないほうがいいと思いますよ。
 入れ歯は使い物にならないから、歯を復元できないかという発想からできたのがインプラントです。インプラント治療が完成した背景には、からだになじむチタンの柱と自然に見えるセラミックという素材ができたことも大きいと思います。
 歯というのは比較的単純な組織ですから、骨から支えるものが出てそれに歯冠がくっついていれば、もとの機能を戻すことができます。ほかの臓器だと、臓器そのものがミクロ的に複雑な組織でからだを機能させているので、人工のものをからだの中に入れて機能させるのはとても難しいですよね。人間のからだの中でこんなに容易に移植術を行えるものは少ないと思います。
 視力が落ちればメガネやコンタクトレンズを買う、聴力が落ちれば補聴器を買うということは常識でも、歯の場合は「歯を失ったら保険で入れ歯を入れる」。ところが入れ歯は我慢して使わなければいけない構造をしている、という常識でここまできてしまったというのが現実です。
 機能的な問題と外見的な問題を気にしないのなら、保険の入れ歯で十分だと思います。最低限の機能を治すのが保険診療です。国の予算の範囲で誰でも一律に受けられるのですから、限界はあります。どうしても入れ歯に違和感があるのなら、インプラントを考慮してもよいのではないかと思います。ある程度の永続性と機能性が保証されます。残念ながらそれは保険診療外で行っているということです。

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