日本と海外の歯科治療

投稿者: | 2010年5月12日

 だれでもお金の心配をしないで治療を受けられる医療保険制度が日本の医療の特徴です。歯科診療への国家予算についても、歯科に限れば医師の数も質もまずまずだといえるでしょう。しかし、歯科医をしていて感じますが、日本の国民の□の中は、健康な伏態のレベルが高いかというと、まったくそうとはいえません。歯磨きをしない人はたくさんいますし、5年以上歯科にこないという人もざらにいます。
 恵まれた歯科診療の環境にある日本人の□の健康がなぜ守られないかは、治療費に1つのヒントがあるようです。たとえば病的な異常のある神経を抜くときの処置料は、平均的な診療回数を考慮すると日本では1本平均約6000円。諸外国をみてみるとアメリカやイギリスでは平均約10万円。先進国のなかでも比較的安いドイツでも1万5000円ほどです。日頃からちゃんとケアをじないと、多くの費用がかかるわけです。
 いっぽう、このことで、歯科医が「安い治療費で多くの治療」をしている現状が垣間見られます。歯科医は低い評価で回数をこなす医療を強いられているのです。
 高齢化にともなって(歯をすでに抜いている人の数が多いので)治療すべき歯が減りつづけている現状にあって、保険診療の限界を感じる歯科医も少なくありません。いま日本の保険歯科診療は、大きな転換期にあると思います。