歯周病の進み方と治療

投稿者: | 2010年5月12日

 歯肉炎と歯周病の境界は、前にも述べたように、骨の破壊があるかどうかということです。骨が溶けて壊れていくというのに、歯周病には痛みがありません。かかり始めたときには、歯をゆすってもグラグラすることもないため、悪くなるまで放置されることが少なくありません。
★初期歯周病―浅い歯周ポケットができる
 歯肉炎が進んで、浅い歯周ポケットができます。歯槽骨の破壊も始まっていますが、歯がグラグラするような自覚症状はありません。レントゲンをとってみれば骨の破壊度わかります。
 歯石が歯に沈着していることが多いので、定期検診のときに歯石を取ってもらい、ブラッシングとデンタルフロスを使ったケアを続けることで症状の進行はくいとめられます。
★中期歯周病―歯がグラグラ
 さらに歯槽骨の破壊が進んで、歯周ポケットは深くなって歯がグラグラし、固いものがかみにくくなります。歯肉もブヨブヨとして、膿が出て口臭もひどくなります。
 治療ではまず、歯根のセメント質についた歯石を除去します。エナメル質(ホウロウ質)はガラスのようにツルツルしていますが、セメント質は質が粗く、それに比べるとやわらかくザラザラしています。ここに汚れがこびりついたら、もはや磨けば取れるというものでありません。歯根は奥歯なら2~3本あり、複雑な形状をしています。超音波振動を利用した器具などを使って、歯根を探りながら歯石を見つけ出してかき出します。器具が届かないときには、歯肉に隠れている歯根が見えるように歯肉にメスを入れて歯根を露出させ、汚れた歯根をきれいにしてから歯肉を縫合して歯根をおおい、元に戻します。
 もちろん麻酔を使って行うので、痛みはありません。溶けた骨は元には戻りませんが、この外科的手術で進行をくいとめることができ、歯を抜かずにすみます。その後のケア次第では歯肉も正常に戻り、歯を失うことなく生活することも可能です。
★重症の歯同病―かめないほど歯はグラグラ
 重症の歯周病は、歯槽骨はほとんど溶けてなくなり、歯の根がむきだしになります。歯はものをかめないほどグラグラし、押すと歯並びが変わるくらいの状態です。
歯肉から血や膿が出てるので口臭がひどく、最後には抜け落ちてしまします。歯周ポケットの歯周病菌が血液に入り込み、さまざまな病気を引き起こすことにもなります。ひどくなった歯周病をすっかり治す方法は、唯一歯を抜いてしまうこと。不快症状から開放されたい場合は、これしか方法はありません。
 歯同病が重症になると歯を失ってしまって取り戻せないのですから、これがよいという治療法はもはやないのです。

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